日本で働いている外国人のみなさんは、転職するときに何をすればよいか知っていますか?
転職するときは、新しい会社を探すだけでなく、入管への届出やビザ(在留資格)の確認も必要です。
必要な手続きを忘れると、次のビザ更新に影響することがあります。
この記事では、日本で働く外国人のみなさんに向けて、転職するときに必要な手続きと注意点を、わかりやすく説明します。
1. 会社を辞めたとき・新しい会社に入ったときは、14日以内に入管へ届出をする 日本で働く外国人のうち、対象となる在留資格を持っている人は、会社を辞めたときや新しい会社に入ったときに、入管へ届出をする必要があります。
この手続きは「所属機関に関する届出」といいます。
いつまでに届出をすればいいですか?
会社を辞めた日と、新しい会社に入った日から、それぞれ14日以内に届出をしてください。
例えば、次のような場合です。
・10月10日に会社を辞めた場合:10月24日までに届出
・11月1日に新しい会社に入った場合:11月15日までに届出
※実際の期限は、届出の対象となる日を確認してください。
どうやって届出をしますか?
次の方法で手続きができます。
・インターネット:出入国在留管理庁の電子届出システム
・郵送:必要な書類を郵送
・入管の窓口:対応している窓口で手続き
届出を忘れたり、正しく届出をしなかったりすると、罰則の対象になる場合があります。また、将来のビザ更新などの審査に影響する可能性もあります。
ポイント:会社を辞めたときと、新しい会社に入ったときの両方で、届出が必要か確認しましょう。

2. 転職するときは、今のビザで新しい仕事ができるか確認する
日本で働くためのビザには、仕事の内容などに関するルールがあります。
そのため、転職するときは、新しい会社での仕事が、今の在留資格で認められているかを確認することが大切です。
ケース①:同じような仕事内容で転職する場合
例えば、今の会社でITエンジニアとして働いていて、転職先でもITエンジニアとして働く場合です。
この場合、仕事内容が今の在留資格で認められていれば、すぐに在留資格を変更する必要はないことがあります。
ただし、同じ職種でも、実際の仕事内容によって判断が変わることがあります。
ケース②:仕事内容が変わる場合
例えば、今の会社で通訳として働いている人が、転職先でコックとして働く場合です。
通訳の仕事とコックの仕事では、必要な在留資格が異なる可能性があります。
このような場合は、転職先で働き始める前に、在留資格の変更が必要か確認してください。
必要な場合は、「在留資格変更許可申請」を行い、許可を受けてから働く必要があります。
ケース③:特定技能で転職する場合
特定技能の在留資格を持っている人が転職するときは、特に注意が必要です。
特定技能では、転職先の会社や仕事内容などについて、決められた条件があります。
そのため、同じ分野の仕事に転職する場合でも、原則として在留資格変更許可申請が必要です。
また、分野や業務区分などによっては、転職できる条件が決められています。
転職先が決まったら、会社や登録支援機関などに相談し、必要な手続きを確認しましょう。
注意!許可が必要な場合は、許可を受けてから働きましょう
新しい会社で働くために在留資格の変更許可が必要な場合、許可を受ける前に働き始めてはいけません。
必要な許可を受けずに働くと、不法就労になる可能性があります。

3. 「就労資格証明書」を利用すると安心
転職先の仕事内容が、今の在留資格で認められているか心配な場合は、「就労資格証明書」の交付を申請する方法があります。
就労資格証明書とは、外国人が日本で行うことができる仕事などについて、入管が証明する書類です。
どんなメリットがありますか?
例えば、今の在留資格が「技術・人文知識・国際業務」で、転職先でも同じ在留資格で働けるか心配な場合です。
入管に確認することで、転職先の仕事について判断を受けることができます。
また、転職先の仕事内容について事前に確認しておくことで、次のビザ更新に向けた準備にも役立ちます。
ただし、就労資格証明書を取得すれば、次のビザ更新が必ず許可されるわけではありません。
申請にはお金がかかりますか?
就労資格証明書の交付を受ける場合、手数料が必要です。
・窓口で申請した場合:2,000円
・オンラインで申請した場合:1,600円
※2026年10月時点の情報です。最新の手数料は入管の公式サイトで確認してください。
なお、就労資格証明書の申請は必ず必要な手続きではありません。転職先の仕事に不安がある場合などに利用を検討しましょう。

4. 会社を辞めてから、次の仕事が決まるまでの期間に注意する
会社を辞めたあと、すぐに次の仕事が決まらないこともあります。
このような場合は、仕事をしていない期間に注意が必要です。
3か月以上仕事をしていないと、ビザは取り消されますか?
「技術・人文知識・国際業務」など、就労を目的とする在留資格の一部では、正当な理由がないまま、在留資格で認められた活動を3か月以上行っていない場合、在留資格が取り消される可能性があります。
ただし、3か月以上仕事をしていないからといって、必ずビザが取り消されるわけではありません。
例えば、病気などの事情がある場合や、積極的に転職活動をしている場合などは、状況によって正当な理由があると判断されることがあります。
ただし、どのような場合でも認められるわけではありません。
転職活動の記録を残しておきましょう
仕事を探している人は、転職活動をしたことがわかる記録を残しておくと安心です。
例えば、次のような記録です。
・応募した会社の名前や応募日
・履歴書や職務経歴書を送ったメール
・面接の案内メール
・企業との面接日程のやり取り
・ハローワークで仕事を探した記録
これらの記録は、転職活動を続けていたことを説明するときに役立つ場合があります。
また、在留資格によってルールが異なるため、自分の在留資格に合った対応を確認しましょう。

5. 転職するときのチェックリスト
転職が決まったら、次の項目を確認しましょう。
・退職後、14日以内に必要な届出をする
・新しい会社に入社後、14日以内に必要な届出をする
・新しい仕事が今の在留資格で認められているか確認する
・在留資格の変更が必要な場合は、必要な許可を受ける
・在留期限を確認し、更新が必要な場合は期限までに申請する
・仕事をしていない期間は、転職活動の記録を残す
※届出や申請の内容は、在留資格や転職先の仕事内容などによって異なります。
まとめ:転職が決まったら、ビザの手続きも忘れずに!
日本で安心して働き続けるためには、転職先を決めるだけでなく、在留資格に関する手続きも大切です。
特に、次の3つを覚えておきましょう。
① 14日以内の届出を忘れない
会社を辞めたときと新しい会社に入ったときは、必要な届出を確認しましょう。
② 新しい仕事が今の在留資格でできるか確認する
仕事内容や在留資格によっては、働き始める前に許可が必要です。
③ わからないことは、早めに相談する
ビザの手続きは、一人ひとりの状況によって異なります。会社の担当者、登録支援機関、入管、行政書士などに相談しましょう。
転職活動をスムーズに進めるために、仕事探しと一緒にビザの手続きも準備しておきましょう!

参考:入管の公式サイト
記事の内容をさらに詳しく確認したい方は、以下の公式サイトをご覧ください。
・所属機関等に関する届出・所属機関による届出Q&A(出入国在留管理庁)
・就労資格証明書交付申請(出入国在留管理庁)
・出入国審査・在留審査Q&A(出入国在留管理庁)
・特定技能制度に関するQ&A(出入国在留管理庁)
※この記事は、外国人の皆さんが転職時の手続きを理解するための一般的な情報です。個別のケースについては、入管などの関係機関に確認してください。
