「日本で働きたいけど、いつから就職活動を始めればいい?」
「3月卒業と9月卒業では、就職活動のやり方が違う?」
「インターンシップは参加したほうがいい?」
このように、日本の就職活動のスケジュールがよく分からない留学生も多いと思います。
日本の就職活動は、海外の就職活動と少し違います。
特に日本では、大学を卒業する前から就職活動を始める人が多いです。そのため、「卒業してから仕事を探そう」と考えていると、応募できる会社が少なくなることがあります。
また、最近はインターンシップなどを通して、早い時期から学生を採用する会社も増えています。
この記事では、留学生のみなさんが日本で就職するために、いつ、何をすればいいのかを分かりやすく説明します。

1.日本の就職活動は「早めの準備」が大切
日本の新卒採用では、大学生が在学中に就職活動をして、卒業後すぐに会社へ入社するケースが多いです。
そのため、日本の就職活動では、
「卒業してから始める」のではなく、「卒業する前から準備する」
ことが大切です。
一般的には、大学3年生の時期から少しずつ準備を始めます。
近年は就職活動が早くなっています
最近は、インターンシップなどを利用して、大学3年生の夏ごろから学生と会社が接する機会が増えています。
インターンシップの中には、学生の仕事への理解だけではなく、会社が学生の能力や適性を見る機会になるものもあります。
そのため、
「4年生になってから就活を始めればいい」
と考えるのはおすすめできません。
大学3年生になったら、できるだけ早く準備を始めましょう。
2.【3月卒業生】就職活動のスケジュール
日本では、3月に大学を卒業して、4月から会社で働き始める人が多いです。
3月卒業を予定している場合は、次のような流れで準備すると分かりやすいです。
| 時期 | やること |
| 大学3年・4月~6月 | 自己分析・業界研究・就活サイト登録 |
| 大学3年・6月~9月 | 夏のインターンシップに応募・参加 |
| 大学3年・10月~2月 | 秋冬インターン・SPI対策・企業研究 |
| 大学3年・1月~3月 | 早期選考に応募・面接 |
| 大学3年・3月~ | 会社説明会・ES提出・適性検査 |
| 大学4年・6月~ | 面接・内々定 |
| 大学4年・10月~ | 正式な内定・入社準備 |
| 卒業前 | 在留資格の手続き・入社準備 |
| 4月 | 入社 |
※会社によってスケジュールは違います。早い会社では、大学3年生の時から選考が始まる場合があります。
3.大学3年生の前半:まず「自分を知る」
大学3年生になったら、まず自己分析を始めましょう。
自己分析とは、自分の経験、得意なこと、好きなこと、仕事で大切にしたいことなどを整理することです。
例えば、次のような質問に答えてみましょう。
・今までどんなアルバイトをしましたか?
・大学で何を勉強していますか?
・どんな仕事が得意ですか?
・人と話すことが好きですか?
・チームで仕事をすることが好きですか?
・日本でどんな仕事をしたいですか?
・5年後、どんな仕事をしていたいですか?
留学生の場合、日本に来てからの経験も大きなアピールポイントになります。
例えば、
「日本語学校で日本語を勉強した」
「日本の飲食店でアルバイトをした」
「日本人のお客様に接客した」
「日本の大学で専門知識を勉強した」
などです。
大切なのは、経験をただ説明するだけではなく、
「その経験から何を学んだか」
まで説明できるようにすることです。

4.大学3年生の夏:インターンシップに参加する
大学3年生の夏ごろから、インターンシップに参加する学生が増えます。
インターンシップとは、会社の仕事を実際に体験したり、仕事について詳しく知ったりする機会です。
ただし、インターンシップにはいろいろな種類があります。
例えば、1日だけ会社の説明を聞くイベントもあります。
一方で、数日間、実際の仕事を体験するインターンシップもあります。
できるだけ「仕事を体験できるインターンシップ」を探しましょう
特に、実際の仕事を体験できるインターンシップでは、
・会社の仕事内容を知る
・社員と話す
・自分がその仕事に向いているか確認する
・自分の強みを会社に知ってもらう
といったことができます。
インターンシップに参加したら、ただ「参加した」で終わらせないことが大切です。
「何を学んだか」「自分は何ができたか」をメモしておきましょう。
その経験は、後のエントリーシートや面接でも使うことができます。
5.大学3年生の秋~冬:企業研究とSPI対策
秋から冬にかけては、興味のある会社について詳しく調べましょう。
例えば、
・どんな商品・サービスを提供している会社か
・外国人社員がいるか
・どんな仕事をするのか
・勤務地はどこか
・給料や福利厚生はどうか
・外国人を採用した実績があるか
などを確認します。
また、この時期からSPIなどの適性検査の準備も始めましょう。
SPIには、日本語の問題や計算問題などがあります。
日本語能力が高い人でも、SPIには普段あまり使わない言葉や問題が出ることがあります。
そのため、
「日本語が分かるから大丈夫」ではなく、問題を実際に解く練習
が必要です。
6.大学3年生の3月:本格的に応募する
3月になると、多くの会社で会社説明会やエントリーが始まります。
この時期には、
・会社説明会に参加する
・エントリーシート(ES)を提出する
・履歴書を準備する
・SPIなどの適性検査を受ける
・面接の準備をする
など、やることが増えます。
ESとは?
ESは「エントリーシート」のことです。
会社に、
「あなたはどんな人ですか?」
「なぜこの会社で働きたいですか?」
「大学で何を頑張りましたか?」
などを伝えるための書類です。
留学生の場合は、特に次の3つを早めに準備しておきましょう。
① 自己PR
→ 自分の強みを説明する
② 学生時代に頑張ったこと
→ 大学、アルバイト、サークルなどで頑張った経験を説明する
③ 志望動機
→ なぜその会社・仕事で働きたいのかを説明する

7.大学4年生:面接と内定
大学4年生になると、面接が増えてきます。
会社によって違いますが、複数回の面接を行う会社もあります。
面接では、例えば次のような質問があります。
・自己紹介をしてください
・あなたの強みは何ですか?
・なぜ日本で働きたいですか?
・なぜこの会社を選びましたか?
・大学では何を勉強しましたか?
・将来どんな仕事をしたいですか?
・日本で長く働きたいですか?
留学生の場合、「なぜ日本で働きたいのか」をしっかり説明できるようにしておくことが大切です。
「日本が好きだから」だけではなく、
「自分の勉強・経験をどのように日本の会社で活かしたいか」
まで考えてみましょう。
8.【9月・10月卒業生】3月卒業生とは少し違います
9月または10月に大学を卒業する留学生は、注意が必要です。
日本では4月入社が多いため、卒業時期と会社の採用スケジュールが合わない場合があります。
そのため、9月・10月卒業予定の人は、早めに就職活動を始めることをおすすめします。
大きく分けると、2つの方法があります。
方法①:早めに就職活動を始める
卒業の約1年以上前から準備を始め、日本の新卒採用のスケジュールに合わせて就職活動をします。
この方法なら、3月卒業生と同じようなタイミングで、多くの会社に応募できます。
特に、
「できるだけ多くの会社から選びたい」
という人には、この方法がおすすめです。
方法②:卒業前の数か月で集中して就職活動をする
卒業が近くなってから就職活動を始める方法もあります。
ただし、短い期間で、
・求人を探す
・履歴書を作る
・ESを書く
・面接を受ける
・内定後の手続きをする
必要があります。
そのため、かなり忙しくなります。
「まだ卒業まで時間があるから大丈夫」と思わず、できるだけ早く求人を探し始めることが大切です。
9.9月卒業後に4月入社する場合は注意!
9月に卒業して、翌年4月から働きたい場合は、卒業から入社まで約6か月あります。
この期間の在留資格については、注意が必要です。
卒業後も日本に住み続ける場合、現在の「留学」の在留資格のままではなく、状況に応じて必要な在留資格の手続きをする必要があります。
また、会社から内定をもらった場合は、
「いつから働くのか」
「卒業後から入社まで、どの在留資格が必要なのか」
を早めに会社や入管に確認しましょう。
一人で判断せず、学校の担当者や専門家にも相談することをおすすめします。

10.留学生が気をつけたい3つのポイント
① 「日本語がもっと上手になってから」と考えない
「N1に合格してから就職活動を始めよう」と考える人もいます。
しかし、就職活動では日本語能力だけではなく、
・自己PR
・志望動機
・面接
・SPI
・企業研究
など、準備することがたくさんあります。
そのため、日本語の勉強と就職活動を同時に進めることが大切です。
② 1日の会社説明だけで終わらない
会社説明会や1日だけのイベントに参加することも大切です。
しかし、それだけでは会社の仕事を十分に理解できないことがあります。
可能であれば、実際の仕事を体験できるインターンシップにも参加してみましょう。
そして、
「この仕事は自分に合っているか?」
を考えてみてください。
③ 「なぜ日本で働きたいのか」を考える
面接では、「なぜ日本で働きたいですか?」と聞かれることがあります。
例えば、
「日本が好きだからです。」
だけではなく、
「大学で○○を勉強しました。その知識と日本でのアルバイト経験を活かして、日本のホテルで外国人のお客様へのサービスに関わりたいです。」
のように、
自分の経験 → 日本で働きたい理由 → 将来やりたい仕事
をつなげて話せると、分かりやすくなります。
11.今からできる!就活準備チェックリスト
大学3年生になったら
☐ 自己分析を始める
☐ 就職活動サイトに登録する
☐ 興味のある業界を調べる
☐ 夏のインターンシップを探す
☐ 履歴書を作り始める
大学3年生の夏~冬
☐ インターンシップに参加する
☐ 会社について詳しく調べる
☐ SPIの勉強を始める
☐ 自己PRを完成させる
☐ 志望動機を書く練習をする
大学3年生の3月以降
☐ 会社説明会に参加する
☐ ESを提出する
☐ 求人に応募する
☐ 面接練習をする
☐ 複数の会社に応募する
内定をもらったら
☐ 入社日を確認する
☐ 在留資格について確認する
☐ 必要な書類を準備する
☐ 卒業後の生活について準備する
12.一人で悩まないことも大切
日本の就職活動は、留学生にとって分かりにくいことがたくさんあります。
「この会社に応募していいの?」
「在留資格は大丈夫?」
「履歴書はこれでいい?」
「面接では何を話せばいい?」
このような疑問があれば、一人で悩まないようにしましょう。
まずは、大学のキャリアセンターや留学生向けの就職支援サービスに相談してみてください。
また、実際に日本で働いている先輩に話を聞くこともおすすめです。
先輩から、
・就職活動を始めた時期
・面接で聞かれた質問
・会社を選んだ理由
・入社後の仕事内容
などを聞くことで、自分の就職活動をイメージしやすくなります。
まとめ:就活は「早く始める」ことが大切
日本で就職したい留学生にとって、一番大切なのは、
「いつか始めよう」ではなく、「今日から少しずつ始める」ことです。
特に3月卒業を予定している学生は、大学3年生の時から準備を始めましょう。
9月・10月卒業予定の学生は、卒業時期と日本の採用スケジュールが合わないことがあるため、さらに早めの準備がおすすめです。
就職活動では、日本語能力だけではなく、
自己分析+企業研究+書類作成+面接練習
が重要です。
最初から完璧にできなくても大丈夫です。
まずは、
① 自分の経験を整理する
② 興味のある仕事を探す
③ 求人を調べる
④ 履歴書・ESを作る
⑤ 面接練習を始める
という小さな一歩から始めてみましょう。
早く準備を始めるほど、応募できる会社や仕事の選択肢が広がります。
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